フリーランス、職種別情報
Webデザイナーが
仕事を獲得するには?
フリーランスのWebデザイナーが仕事を獲得するには?
業務委託契約の結び方も解説
フリーランスのWebデザイナーが仕事を受注する際には、業務委託契約を結ぶのがおすすめです。多くの企業が業務委託契約によって外部のWebデザイナーに仕事を依頼しますが、どのように契約を結ぶのか分からない方も多いでしょう。
そこで今回は、フリーランスのWebデザイナーする方法と共に、業務委託契約の結び方を解説します。また、業務委託で働くメリット・デメリットや案件単価、求人を探す際のコツなどもまとめました。ぜひ参考にしてください。
フリーランスのWebデザイナーとは
フリーランスのWebデザイナーとは会社員と違い、自身で仕事を獲得するスタイルです。以下で、フリーランスのWebデザイナーについて詳しく解説します。
会社に所属しないWebデザイナー
フリーランスのWebデザイナーは会社に所属せず、さまざまな企業から仕事を受注します。WebデザイナーとはWebサイトのデザインを考案し、実際にサイト内に反映させるのが仕事です。会社員の場合は社内の従業員とチームを組んで動くことが多いですが、フリーランスの場合は基本的に1人で動きます。
委託された会社内の従業員や別で契約を交わしているメンバーと仕事をする必要があり、コミュニケーション能力なども求められるでしょう。Photoshopやillustratorなどで素材の作成や加工を行い、その後にサイト内のコーディングを行います。フリーランスは会社員に比べ、幅広い能力が求められる傾向です。
業務委託契約で仕事を獲得するのが一般的
フリーランスのWebデザイナーは企業と業務委託契約を結び、仕事を獲得するのが一般的です。業務委託契約とは委託者が受託者に対し、何らかの業務を委託する契約となります。つまり、企業がフリーランスに一定の業務を依頼し、その内容に応じた報酬を支払うのが業務委託契約です。
契約内容は企業によってさまざまですが、多くの場合は業務内容や契約期間などが決められています。契約の際には、必ず内容を確認した上でサインをしましょう。初回の契約は1ヶ月間のみで、お互いに契約解除の意思がなければ自動更新となるものもあります。報酬の支払いも企業による差が大きいため、締め日や支払日なども確認するのがおすすめです。
フリーランスのWebデザイナーが厳しいと言われる理由
フリーランスのWebデザイナーは、「厳しい」「やめとけ」などと言われることもあります。ここでは、なぜフリーランスのWebデザイナーが厳しいなどと言われているのか、詳しい理由を見ていきましょう。
単価を上げにくいため
Webデザイナーの仕事は相場が決まってしまっているため、単価を上げにくいのが現状です。そのため、フリーランスになっても収入を大きくアップさせるのは難しく、厳しいなどと言われてしまうケースもあります。交渉次第では単価のアップも期待できますが、交渉ばかりするわけにもいきません。
ただし、自身のスキルを上げれば単価の良い案件を獲得できる可能性があります。Webデザイナーと言っても必要なスキルは多岐に渡るため、資格を取得するなどしてスキルアップを目指しましょう。WebデザインだけでなくコーディングやUI/UXデザインのスキルもあると、仕事の幅を広げられます。
便利なツールが登場したため
近年では、初心者や知識の浅い方でも使える便利なツールが登場し、Webデザイナーの需要が低くなってきています。豊富な技術がなくても、一定のクオリティであればツールで簡単に作成可能です。そのため、フリーランスのWebデザイナーとして活躍し続けるのであれば、自身の市場価値を高める必要があります。
ツールではできない複雑なデザインが作れる、トレンドに目を向けた最新のデザインが作れるなど、自身のアピールポイントを作りましょう。常にトレンドや最新の情報にも目を向け、知識やスキルをアップデートしておくことも大切です。
フリーランスのWebデザイナーの働き方
フリーランスのWebデザイナーの働き方としては、在宅と常駐の2つに分けられます。それぞれの働き方について、詳しく見ていきましょう。
在宅で働く場合
フリーランスの方の多くは、在宅で働いています。在宅勤務は自宅やカフェなど好きな場所で働くことができ、比較的自由度が高いのがメリットです。ただし、メリハリをつけなければ仕事に集中できないほか、プライベートと仕事の区別がつかなくなることもあります。
また、企業によっては、週に1回や月に1回出社や顔合わせ、ミーティングなどが必要なケースもあるでしょう。完全在宅で働きたい場合には、契約の際にしっかり伝えておくことが大切です。中には完全在宅を実現するため、ミーティングや顔合わせをWeb上で行ってくれる企業もあります。
常駐で働く場合
常駐で働く場合には、契約を結んだ企業に一定期間常駐します。社内の従業員と顔を合わせながら仕事ができるため、チームで動くことの多いWebデザイナーにとっては働きやすい環境です。ただし、会社員と同じく出社の必要があるため、自由に働きたいと考えている方には向きません。
フリーランスのエンジニアの中では一般的な働き方ではありますが、1~3ヶ月程度は企業に出社して仕事をこなす必要があります。また、常駐型フリーランスとして働く場合には、複数の企業と同時に契約を結ぶのは難しいでしょう。常に出社するのではなく、一部出社などの条件を設けている企業もあるため、自身に合った働き方を選んでみてください。
業務委託で働くメリット・デメリット
Webデザイナーが業務委託で働く場合、さまざまなメリット・デメリットが生じます。フリーランスは自由に働ける一方で、自身で仕事を獲得する必要があり、収入はなかなか安定しません。以下で、詳しいメリット・デメリットを解説します。
メリット | デメリット |
---|---|
・自由に働ける ・好きな仕事を選んで受注できる ・収入アップに期待できる ・スキルアップを目指せる |
・収入が不安しづらい ・福利厚生がない ・プライベートとのメリハリがつきにくい ・Webデザイン以外のスキルも必要になる |
Webデザイナーが業務委託で働くメリット
Webデザイナーが業務委託契約で働く最大のメリットとしては、自由に働ける点が挙げられます。常駐で働く場合には業務時間が決められているケースもありますが、在宅勤務であれば好きな時間を選んで働くことが可能です。例えば、自宅に子供がいる場合には早朝や夜に絞って働く方法もあります。
また、求人をチェックしながら好きな仕事を選んで応募できるのもメリットです。スキルや経験次第では、収入の大幅アップも期待できます。会社員であれば決められた給与を受け取ることになりますが、フリーランスであれば受注した仕事に応じて収入が決まります。さまざまな仕事を受注していく中で、自身のスキルアップも目指せるでしょう。
Webデザイナーが業務委託で働くデメリット
Webデザイナーが業務委託で働くデメリットとしては、収入が安定しづらい点が挙げられます。受注する仕事によっては収入のアップが期待できる一方、求人に応募したからといって必ず仕事を獲得できるわけではありません。会社員のような福利厚生が受けられない点も、大きなデメリットです。
また、フリーランスは自由に働けるのがメリットですが、上手く時間を使わなければプライベートとのメリハリがつけられません。受ける仕事によってはWebデザイン以外の業務を行うこともあり、幅広い知識を身につける必要がある点にも注意しましょう。ただし、たくさんの仕事を受ければ自身のスキルもアップさせられます。
フリーランスのWebデザイナーの案件単価
フリーランスのWebデザイナーの求人には月収・案件単価・時給など、さまざまな形式で報酬が記載されています。ここでは、目安となる単価を簡単に紹介します。
月収相場は40万円前後
月収で考えた場合には、40万円前後が相場です。月収で書かれているのは常駐型フリーランスの求人が多く、1~3ヶ月常駐してプロジェクトが終了すると決められた報酬が貰えます。高いスキルが求められるような仕事内容の場合には、50~60万円程度の月収も期待できるでしょう。
在宅のフリーランスの場合でも、目安として月収が記載されている場合があります。フルリモートや一部出社の案件であっても、1ヶ月間働いた場合の目安が記載されてるため、参考程度にチェックしておきましょう。案件単価は内容によって大きく異なりますが、時間のかかる作業ほど単価が高い傾向です。
時給換算では1,000~2,000円
「未経験可」としているような案件では、時給換算で1,000~2,000円程度のものが多いでしょう。会社員として働くのと変わらない程度の給与を設定しているものが多いため、より高い収入を求める場合はスキルアップをする必要があります。
また、未経験可と記載されていたとしても、Webデザイナーとしての基本スキルは必須です。フリーランスとしての実績や経験を積みたい場合には、未経験可の案件からチャレンジしてみましょう。そのような場合でも、ポートフォリオなど実力が分かるものは用意しておくのがおすすめです。
業務委託契約を結ぶためのポイント
優良な企業と業務委託契約を結ぶためには、さまざまな力が必要です。Webデザイナーとしての能力だけでなく、マーケティングスキルや営業力もつけなければなりません。ここでは、業務委託契約を結ぶためのポイントを3つ紹介します。
マーケティングスキルを身につける
Webデザイナーとして幅広く活躍したい場合には、マーケティングスキルを身につけるのがおすすめです。中でも、現代のIT社会において需要の高いデジタルマーケティングに関するスキルや知識を身につけておきましょう。マーケティングスキルがなければ、ユーザーに響くデザインはなかなか作れません。
ユーザーの行動などを調査した上でマーケティングチームの課題を理解し、Webデザイナーならではの知識を活かした提案ができるとベストです。マーケティングスキルや知識があると仕事の幅も広がり、クライアントからの信頼も得やすくなるでしょう。
営業力を身につける
フリーランスのWebデザイナーにおいては、営業スキルが必須です。会社員のように与えられた仕事をこなすのではなく、自分で仕事を獲得する必要があるため、セルフマネジメントができるようにしておきましょう。自分のアピールポイントはどこか、得意なものは何かをしっかり把握した上で営業を行います。
自分を上手く売り込むためには営業スキルが必要なので、身につけておいて損はありません。どうしても営業が苦手な場合や自分に合った仕事を見つけられない場合には、エージェントに頼るのも1つの手です。ただし、利用料金が高額な傾向にあるため、長期的に利用できる価格のエージェントを選びましょう。
コミュニケーション能力を磨く
WebデザイナーはUI/UXデザイナーやプログラマー、マーケターなどとチームを組んで動くのが一般的です。フリーランスであっても、クライアントが抱えるチームメンバーと一緒に業務をこなすケースが多いため、コミュニケーション能力をつけておくと良いでしょう。
円滑にプロジェクトを進めるためには、チームワークが欠かせません。スムーズに業務を遂行するためにも、メンバーと密なコミュニケーションを取れるようにしましょう。話を聞いたり指示を仰いだりするだけでなく、自分の意見を進んで言えるようになると働きやすい環境が作れます。
求人を探す際のコツ
フリーランスのWebデザイナー向けの求人はたくさんありますが、どれを選べば良いか迷うこともあるでしょう。そんなときは、以下のコツを参考にしながら自身にピッタリの案件や求人を探してみてください。
スキルに合う求人を選ぶ
求人を探す際は、持っている資格やスキルに合うものを選びましょう。求人の中には資格の保有を必須としているものもあるため、自身の持っている資格と照らし合わせながら検討してみてください。
また、求人を探す前に今の自分のレベルやスキルを知っておくことも大切です。レベルに合っていない求人に応募してしまうと、仕事をこなしきれずに苦労したり物足りなく感じたりする場合があります。実力に見合った報酬を獲得するためにも、まずは自己分析をしてみましょう。
給与や条件を確認する
求人に応募する際には、記載されている内容を必ず確認してください。募集要項には給与や契約条件のほか、契約期間や継続の有無が記載されています。内容を細かく確認した上で、自身が納得できる求人に絞って応募するのがおすすめです。
安定した収入を目指したい場合には、継続契約の可能性がある求人を選びましょう。どこを重視して選ぶかを先に決めておくと、求人が絞りやすくなります。給与や継続の有無など、自分が重視したいポイントを見極めることも大切です。
契約期間や契約内容を確認する
求人を探す際には、契約期間や契約内容もあわせて確認しましょう。契約期間によって給与が異なるケースもあり、月額ではなくプロジェクト達成時の報酬が記載されている場合もあります。プロジェクト達成で報酬が発生する求人の場合、達成までにかかる期間や業務時間を見据えて計算しなければなりません。
支払い日や支払い形態なども企業によって大きく異なるため、契約前に確認しておく必要があります。契約してから後悔することのないように、応募の段階で細かいところまでチェックしておくのがおすすめです。
Webデザイナーが業務委託契約を結ぶ方法
Webデザイナーが業務委託契約を結び、円滑に仕事をこなしていくためには、いくつかのステップを踏む必要があります。ここでは、Webデザイナーが業務委託契約を結ぶまでの流れを見ていきましょう。
SETP1:体制を整える
まずは、フリーランスとして活躍していくための体制を整えます。求人に応募するためには、自身の能力をアピールするためのポートフォリオが必要です。ポートフォリオは1つでも良いですが、複数用意しておくと能力をアピールしやすくなります。
また、オンラインで応募する場合にはPDFなどで作成した履歴書が必要になるケースもあるでしょう。求人サイトによってはサイト内で作成できる場合もあるため、必要な場合のみ作成しておいてください。履歴書とあわせて職務経歴書が必要になることもあるので、何が必要か把握してから準備を進めるのがおすすめです。
STEP2:求人に応募する
体制を整えた後は、いよいよ求人に応募します。自身のスキルや希望に合う求人を選び、募集要項を確認してから応募に進みましょう。以下で、求人を探す方法を記載するので、あわせて参考にしてみてください。
求人サイト・クラウドソーシングサイト
求人を探す方法として一般的なのは、求人サイトやクラウドワークスなどのクラウドソーシングサイトです。求人サイトを利用する場合には、できるだけフリーランス向けのものを選びましょう。一般的な求人サイトの場合には、フリーランス向けではなく社員募集の求人が目立ちます。
また、クラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサイトは、どちらかと言えば初心者向けです。未経験可の案件が多いものの、報酬が低めに設定されている傾向にあるため、自身のスキルにあわせて使い分けましょう。
SNS経由
Webデザイナー向けの求人は、SNS経由で探すことも可能です。企業のSNSやホームページなどをチェックすると、求人が掲載されている場合があります。気になる求人を見つけたら、応募してみてください。
また、自身のSNSアカウントを開設し、フリーランスとして活躍している旨を記載するのもおすすめです。SNSにはポートフォリオなどを載せられるほか、自分の投稿を気に入ってくれた企業からスカウトが入る可能性もあります。仕事を獲得できる道は多く用意「しておいた方が良いため、SNSは積極的に活用しましょう。
知人からの紹介
フリーランスのWebデザイナーが仕事を探す方法として、知人からの紹介を受ける方法もおすすめです。元同僚や上司などから仕事を紹介して貰い、受注できればスムーズに業務を進められるでしょう。
ただし、紹介を受けた場合には仕事を断りにくいだけでなく、途中で辞めるのも難しくなってしまいます。そのため、慎重に検討した上で仕事を受けるかどうか決めましょう。
STEP3:業務委託契約を結ぶ
求人に応募し、面接などを経て契約が決まると、いよいよ業務委託契約へと進みます。契約は書面もしくは電子で交わすことになりますが、最近では電子契約を取り入れている企業が多い傾向です。Web上で簡単に署名・捺印できるので、使い方を覚えておくと良いでしょう。
契約を交わす際には、必ず記載されている契約内容を確認してください。「知らなかった」「見ていなかった」は通用しないため、トラブル防止のためにも徹底して内容を確認しておくのがおすすめです。
SETP4:プロジェクトに参画する
契約を交わした後は、クライアントの指示に従ってプロジェクトに参画します。都度、クライアントやチームメンバーと連携を取ちながら、仕事を進めていきましょう。不明点があれば質問し、ミスのないように業務を遂行してください。
STEP5:契約を終了する
プロジェクトが無事に終了したら、契約を終了して報酬を貰いましょう。場合によっては継続契約をしてくれるケースもあるため、その旨も聞いておくと安心です。プロジェクト終了の際には、クライアントやチームメンバーに感謝の気持ちを伝えます。
フリーランスのWebデザイナーが気を付けるべきポイント
フリーランスのWebデザイナーが安定した収入を得るためには、いくつかのポイントを抑える必要があります。以下で、詳しい内容を見ていきましょう。
求人には複数応募する
求人に応募する際は、1社に絞らず複数社に応募しましょう。応募したからと言って必ず仕事が獲得できるわけではないため、念のため複数の企業に応募するのがおすすめです。返事を貰えた企業の中から、自身が働きたいと思う企業を選んで契約を交わします。
常に仕事を獲得するためには、こまめに求人をチェックすることも大切です。在宅で仕事をする場合には、複数社と契約を交わして仕事が途切れないようにしましょう。
確定申告や税金対策は自分で行う必要がある
フリーランスとして働くためには、自身で確定申告を行う必要があります。税金対策や確定申告などは自分で行わなければならないため、あらかじめ知識をつけておくのがおすすめです。控除を受けて税金を安く済ませたいなら、青色申告の申請もしておきましょう。
近年では、便利な会計ソフトもあるため初心者でも安心です。簡単な入力のみで確定申告ができるソフトも多くあるので、使いやすいものを探しておきましょう。
契約内容は必ず確認する
企業と業務委託契約を交わす際には、必ず内容を確認してください。特に、給料の支払いに関する項目や契約期間については慎重に目を通します。「知らなかった」では済まされないこともあるため、契約前の段階で確認するのがおすすめです。
しっかり読んだ上で、分からないことや不明点がある場合は遠慮なく質問しましょう。契約してから後悔しないためにも、契約内容の確認は必ず行います。
タスク管理をしっかり行う
フリーランスのWebデザイナーは、タスク管理ができるかどうかも重要なポイントです。タスクをしっかり管理できないと、スケジュールが乱れることがあります。クライアントに迷惑をかけないためにも、しっかり管理できる体制を整えましょう。
フリーランスは複数の仕事を同時進行するケースもあるため、タスクやスケジュール管理が重要になります。ダブルブッキングなどが起こらないように注意してください。
フリーランスのWebデザイナーとして活躍しよう!
今回は、フリーランスのWebデザイナーが仕事を獲得する方法と共に、業務委託契約を結ぶ方法を紹介しました。フリーランスのWebデザイナーは今後も需要が高まると考えられるため、上手く仕事を獲得できれば収入アップも目指せます。
仕事の獲得は求人サイトやクラウドソーシングサイトのほか、SNSなどからも狙えるため、さまざまな角度から攻めるのがおすすめです。ぜひ本記事を参考にしながら、Webデザイナーとしてのスキルアップや収入アップを目指してみてください。